臓器シリーズ Vol.20 / 耳
こんにちは。
淀川区・西中島/木川/十三エリアで『痛くないのに効く整体』をお届けしている整体サロンAsahiの杉本です。
「整体師が伝える臓器シリーズ」、第20弾は「耳」です。前回の「目」に続き、今回も感覚器のお話。実は目と耳は、私たちが身体のバランスを保つうえで、とても深く関わり合っているんですよ(^^ゞ
耳は「外耳・中耳・内耳」の3つに分かれている
耳は大きく、外耳(がいじ)・中耳(ちゅうじ)・内耳(ないじ)の3つに分かれています。普段「耳」と呼んでいる外側の部分は、実は全体のほんの入り口。本当のお仕事は、頭の奥深くで行われているんです。
外耳
音を集めるアンテナの役割です。
中耳
鼓膜の震えを増幅する役割です。
内耳
音を電気信号に変え、脳へ届ける役割です。
耳のしくみと、音が脳へ伝わるまでの道すじ
人体で最も小さな骨、アブミ骨はわずか3mm
中耳には、ツチ骨・キヌタ骨・アブミ骨という3つの小さな骨があります。この「耳小骨(じしょうこつ)」は、人体で最も小さな骨。中でもアブミ骨は、わずか3mmほどしかありません!! 鼓膜がとらえたわずかな震えを、この3つの骨がバトンリレーのように増幅して、内耳へと届けてくれています。そして内耳には「蝸牛(かぎゅう)」というカタツムリのような渦巻き形の部分があり、ここで音がようやく電気信号へと姿を変えるんです。
そして耳には、音を聞く以外にもうひとつ、とても大切なお仕事があります。それが「身体のバランスを保つ」という役割です。内耳にある「三半規管(さんはんきかん)」は、3つの輪が立体的に組み合わさった構造をしていて、中を満たすリンパ液の動きから、頭の回転や傾きを感じ取っています。さらにその隣には「耳石(じせき)」と呼ばれる小さな粒があり、重力や動き出しのスピードを感じ取ってくれています。私たちが目を閉じていても身体の向きが分かるのは、この仕組みのおかげなんですね(^^)
整体の現場から ─ めまいと「胸鎖乳突筋」の関係
はじめに、とても大切なことをお伝えします。めまいには、さまざまな原因があります。中には脳や耳の病気が隠れていることもありますので、まずは医療機関で検査を受けて頂くことが大前提です。特に、聞こえ方に変化を感じた時は、早めの受診がとても大切だと言われています。
そのうえで、病気が原因ではないと分かっためまいについて、現場で感じていることをお話しします。こうしたケースでは、「首・目・耳」のどれか、あるいは複数が弱くなっている方がほとんど、という印象があります。3つが揃って初めて起こるわけではなく、どこが弱っているのかを見極めることが、私たちの大事なお仕事だと考えています。
その中で「耳が関係していそうだ」と考える手がかりには、聞こえ方に変化がある・頭の向きを変えた時にめまいが出る・耳のまわりに押すと痛む場所がある、といったサインがあります。そしてもうひとつ、めまいでお悩みの方にほぼ共通して見られるのが、「胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)」の緊張です。耳の後ろから鎖骨へと伸びている、首の前側の筋肉なのですが、ここがカチカチに固くなっている方が本当に多いんです。耳と首は、思っている以上に近い場所なんですね(^^)
耳が関係していると感じた時、当院で行うのは大きく2つ。ひとつは自律神経系の調整、もうひとつはカッサを使った、首と顔まわりのリンパの調整です。この時に大切にしているのが、「耳を出口にする」というイメージ。首や顔にたまったものを、耳の方へとやさしく流していく感覚で施術させて頂いています。耳がふんわりゆるんでくると、首元まで一緒に軽くなっていくのが分かります。
「耳を出口に」イメージしながら行う、カッサでのリンパ調整
めまいや耳の不調でご相談に来られる方には、30代以降の女性に多く、お仕事の内容よりも心的なストレスが背景にあることが多い、気圧が下がる時期に症状が出やすい、といった傾向を感じています。耳鳴りや聞こえにくさを訴えられる方も、心的なストレスを抱えておられるケースが少なくありません。耳は、心の状態をそのまま映してしまう、とても正直な場所なのかもしれませんね。
そして、変化の出方について、当院では最初に必ずお伝えしていることがあります。「3〜6ヶ月はかかると思ってください」。めまいは、身体が積み重ねてきたものが表に出ているサインなので、じっくり向き合う時間が必要だと考えているからです。そうして数ヶ月が経った頃、「そういえば、最近めまいを感じていないですね」というお声を頂けることがあります。この「そういえば」が、私にとって何より嬉しい瞬間です(^^)
整体と医療、それぞれの役割
もちろん整体は、耳そのものを治療するものではありません。医療と整体は、しっかり役割を分けて考えています。
「私たちのお身体は、本来“寝たら回復する”ようにできています」
そのうえで、全身のバランスを整えて、お身体本来の回復力が働きやすい環境をととのえること——、それが当院の役割だと考えています。めまいや聞こえ方の変化は、身体からの大切なサインでもあります。気になる症状がある時は、どうぞ我慢せず、まず耳鼻科など医療機関でご相談くださいね。
耳を労わる、3つのセルフケア
- 1. 耳をやさしくマッサージする :耳全体を指でつまんで、上下や横に軽く引っぱったり、くるくると回してみてください。強く揉む必要はありません。じんわり温かくなってくれば、それで十分です。耳のまわりがゆるむと、首や頭までスッと軽くなる方も多いですよ
- 2. イヤホンを使いすぎない :長時間の使用や大きな音は、耳にとって大きな負担になります。使う時間を決める、音量を少し下げる、時々耳を休ませてあげる。それだけでも、耳の疲れ方が変わってきます。特にお子さんは、大人よりも耳がデリケートですので、ご家族で一度見直してみてくださいね
- 3. 首を温める :胸鎖乳突筋は、耳の後ろから鎖骨へと伸びる筋肉です。蒸しタオルやお風呂で首元をじんわり温めてあげると、この筋肉がゆるみ、耳まわりの巡りも整いやすくなります。冷房で首元が冷えやすい時期は、薄手のストールを一枚持っておくのもお勧めです
※持病や体調に不安のある方は、必ずかかりつけ医の指示を優先してくださいね。
まとめ ─ 音を聞き、バランスを支える、もうひとつの感覚器
今回のお話をまとめると——、耳は外耳・中耳・内耳の3つに分かれ、音を聞くだけでなく、三半規管と耳石によって身体のバランスを保つという大切な役割も担っていました。めまいの背景には「首・目・耳」の弱りと、「胸鎖乳突筋」の緊張が関わっていることが多く見られました。
耳へのいたわりは、耳マッサージ・イヤホンの使いすぎに気をつける・首を温めるの3つから。音を聞き、身体のバランスを保ち、休むことなく働き続けてくれている耳に、日頃から少しだけ思いを寄せてあげてくださいね。
最後までお読みくださって、本当にありがとうございました。次回の臓器シリーズもお楽しみに(^^)